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2026.07.29

「システムは完成した。」
多くのプロジェクトでは、ここがゴールのように思われます。
しかし実際には、システムは公開されたその日から運用が始まります。
今回は、実際の開発・保守の中で経験した出来事をもとに、「運用設計」の重要性についてお話しします。
企業名やシステムの詳細は控えますが、多くの企業でも起こり得る内容です。
ある企業では、社内で利用するWebシステムが運用されていました。
担当者と相談を重ねながら、ご要望に合わせて機能を実装し、必要な運用方法も含めてシステムを構築しました。
システム自体は安定して稼働し、日々の業務にも活用されていました。
開発としては、大きな問題はありませんでした。
しばらくして、その担当者が退職されました。
ここで初めて問題が表面化します。
担当者が日常的に行っていた運用や管理が、十分に引き継がれていなかったのです。
例えば、
これらが社内で共有されていませんでした。
システムは正常に動いているにもかかわらず、「誰も安心して運用できない」という状態になってしまったのです。
このとき私たちが感じたのは、問題はシステムそのものではなかった
ということです。
システムは設計どおりに動いていました。
しかし、
「誰が、どのように運用するか」
という設計が組織の中で十分に引き継がれていなかったため、担当者の退職と同時に運用が止まりかけてしまいました。
これは、どんなに優れたシステムでも起こり得ることです。
「セキュリティ」というと、不正アクセス対策や脆弱性対策を思い浮かべる方が多いかもしれません。
もちろん、それらは重要です。しかし企業のシステムでは、適切に運用され続けること
も同じくらい重要です。
例えば、
これらはシステムが自動で判断してくれるものではありません。
日々の運用があって初めて、セキュリティは維持されます。
つまり、セキュリティは「機能」と「運用」の両方で成り立っているのです。
AgWORKSでは、システムは完成して終わりではないと考えています。
長く安心して使い続けるためには、
といった「運用できる仕組み」まで含めて考えることが重要です。
担当者が変わっても、外部の開発会社が加わっても、状況を把握しながら開発や運用を続けられること。
それが、私たちの考える「長く使えるシステム」です。
最近では、AIを活用して短期間でシステムや試作品を作れるようになりました。
開発スピードは大きく向上しています。
しかし、AIが作ってくれるのは主に「システム」です。
一方で、
といった運用設計は、企業ごとの業務や体制に合わせて考える必要があります。
だからこそ、AI時代になった今も、「運用を見据えた設計」の価値は変わりません。
むしろ、システムを素早く作れるようになったからこそ、その後の運用をどう設計するかが、これまで以上に重要になっていると私たちは考えています。